僕が日本で英語を勉強をしていた時に、
「英語に敬語はないから上下関係は気にしなくていい」
みたいなことを聞いた気がするのですが、皆さんはどうでしょうか?
これを聞いたときは、「ってことは英語は簡単なんだな」みたいなことを思いましたが、実際はどうなのか。
海外在住歴7年の僕が今回はそんな「英語の敬語」について書いてみたいと思います。
英語に敬語はあるのか?
英語にも敬語(丁寧な表現)はあります!
友達と話すのと先生と話すのではもちろん使う表現が違いますし、親と話すのと上司と話すのとでも使われる表現が変わります。
ただ、日本語は「です・ます」「尊敬語」「謙譲語」など、いろいろな形で相手に失礼にならないように話しますが、
英語にはそのように単語を変形させて敬語にするというのがないのは確かです。
例えば、日本語だと
生徒:昨日先生を見たんですけど、駅に行かれてましたよね?
先生:うん、行ったね。
のように「行く」という単語を変えますよね。
でも、英語だと
生徒:Mr. John, I saw you yesterday. You went to the station, right?
先生:Yes, I went there.
というようにどちらも「go / went」 という単語を使うことになります。
英語ではどうやって丁寧な表現をするのか
敬語を丁寧な表現と定義するとしたら、英語にも敬語は多く存在しています。
もちろんすべては紹介しきれないので、分かりやすい例をいくつか紹介します。
人を呼ぶときの呼び方
例えば、英語で上の立場の人(親や学校の先生、ビジネス相手)を下の名前で呼ぶのは基本的に「失礼」とされています。
親の中にはそれをOKとする人もいるみたいですが、失礼だと考える人も多いかと思います。
学校の先生やビジネス相手は基本的に「Mr. (苗字)」「Ms. (苗字)」と呼ぶのが一般的です。
生徒が学校の先生を下の名前で呼んでみた、という動画があるのでこちらを見てみてください。
反応している先生の中には、ジョークだと捉えてわざと悪口で返したりしている先生(?)もいますが、
雰囲気を見てみると下の名前で呼ぶことが社会的にOKとされてはいないのが分かるかと思います。
誰かにお願いをするとき
これにはいろいろな表現があります。
上から「とても失礼⇒とても丁寧」の順番に並べるとすると、
- (無言で渡す)
- Do it for me.
- Will you do it for me?
- Can you do it for me?
- If you have time, can you do it for me?
- Could you do it for me?
- If you have time, could you do it for me?
- If you have time, would you be able to do it for me?
- I am aware that you are very busy, but it would help me a lot if you could do it for me.
文が長くなる分、内容が少し変わったりしていますが(特に最後の文 笑)、このような言い方の違いによって
相手が受け取る印象が全く違ったものになります。
フォーマルめな単語を使う
フォーマルな単語を使わないと失礼になる、というわけではありませんが、しっかりとした言葉遣いができない印象を与えてしまいます。
例えば、職務経歴書などにて
- I got an award.
- I received an award.
のどちらを書いた方が印象が良いかというと、やはり2つ目になります。
もちろん1つ目のgot an awardでも問題はないですが、比べると2つ目の方が若干しっかりとした印象を与えられます。
敬語とまでは行かないかもしれませんが、英語にも表現によってこのようなニュアンスの違いが出てくるのです。
まとめ
実際、このような細かいニュアンスを意識する必要があるのは、「英文法」「単語」「発音」などのレベルが高くなってからです。
相手から「あまり英語できないんだな」と思われている間はむしろ「失礼」な表現をしていたとしても、
「きっとこういうことが言いたいんだろう」
と予想して理解してくれますが、文法がかなり良く、いろいろな単語も知っている、発音も全部聞き取りやすいとなると、
逆に高いレベルを期待されて、失礼な表現をしてしまった時に「わざとこういう風に言ったのか」と思われてしまいがちです。
なので、英語にも丁寧な表現と失礼な表現があることを理解しておくことは重要です。
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